GLOSSARY・用語集

Clash用語集

チュートリアルを読んだり設定を編集していて分からない用語が出てきたら、分類ごとにここで意味を確認できる。全27項目、ノード・サブスク・ルール・プロトコル・コアの5方向を収録。各項目2〜4文で、Clashの文脈におけるその語の正確な意味だけを説明する。下の索引から各分類へ直接移動できる。

SET-01

基本概念

5 TERMS

ノードNode / Proxy Server

サブスクに列挙されたリモートプロキシサーバーの1つで、アドレス、ポート、プロトコル、認証情報を持つ。クライアントはプロキシ出力に一致した通信を、現在選択中のノードへ転送する。同じサブスクには通常複数の地域のノードが含まれ、手動選択も遅延による自動選択も可能。

サブスクSubscription

サービス提供者が発行するURLで、アクセスするとノード一覧と任意のルール設定が返される。クライアントに登録すると定期的に更新を取得でき、ノードの変更を手動でメンテナンスする必要がない。リンク自体は認証情報に相当するため、公開・共有すべきではない。

遅延Latency

クライアントがノードへテスト通信を1回送ってから応答が返るまでの往復時間(ミリ秒)。値が低いほど応答が速いが、遅延は通信の応答速度の一側面にすぎず、ダウンロード帯域幅とは異なる。多くのクライアントは遅延によるノードの自動選択に対応する。

プロキシモードProxy Mode

通信全体の流れ方を決めるグローバル設定で、主にルール・グローバル・直接接続の3種類がある。ルールモードはルールを1件ずつ照合して振り分け先を決め、グローバルモードは全通信がプロキシを経由し、直接接続モードは全通信がプロキシを経由しない。通常はルールモードのままで問題ない。

システムプロキシSystem Proxy

OS側で設定するHTTP/SOCKSプロキシ設定。有効にすると、システムプロキシに対応するアプリの通信がクライアントのローカルリスニングポートへ渡される。この設定を参照しないアプリの通信は、TUNモードでの処理が必要になる。

SET-02

プロトコルと通信方式

6 TERMS

ShadowsocksSS

軽量な暗号化プロキシプロトコルで、対称鍵暗号を組み込んだSOCKS5の変種とも言える。設定項目が少なく動作負荷が低いため、Clashが初期から広くサポートしてきたプロトコルの一つで、サブスクやドキュメントではSSと略される。

VMessV2Ray Protocol

V2Rayプロジェクトが定義した通信プロトコルで、ユーザーのUUIDによる認証を利用し、複数の暗号化・通信方式を組み合わせられる。実運用ではWebSocketやTLSと組み合わせて使われることが多い。

TrojanTrojan-GFW

プロキシ通信を通常のHTTPSに偽装するプロトコル。TLS上で動作する必要があり、外部からは一般的なWebサイトへのアクセスと同様に見える。サーバー側の設定は有効な証明書とドメインに依存する。

Hysteria2QUIC-based Protocol

QUIC(UDP)をベースにした通信プロトコル。輻輳制御を内蔵し、パケットロスの多い長距離回線向けに最適化されている。利用にはコアの対応が前提で、mihomo系コアはいずれも対応済み。

WebSocket通信ws / wss

プロキシ通信をWebSocket接続として包む通信方式の一種。CDNやリバースプロキシを経由させやすく、設定上は ws と wss と表記され、後者はTLSが重ねられていることを示す。

TLSTransport Layer Security

HTTPSで使われる暗号化レイヤー。プロキシプロトコルにTLSを重ねると、外部からは暗号化されたハンドシェイクと暗号文しか観測できなくなる。TrojanやVMess over WSSなどの組み合わせもこれに依存する。

SET-03

ルールと分岐

5 TERMS

ルール分岐Rule-based Routing

ドメイン、IPの所属、プロセスなどの条件で、通信ごとに異なる出力先へ振り分ける仕組み。ルールは上から順に照合され、一致した時点で処理が確定し、リスト末尾のMATCHルールが最終的な受け皿となる。ルールモードの中核的な仕組みである。

ポリシーグループProxy Group

複数のノードを1つの選択可能なグループとしてまとめたもの。手動選択(select)、自動速度測定(url-test)、フェイルオーバー(fallback)などの種類がある。ルールの出力先は通常単一ノードではなくポリシーグループを指すため、ノードを切り替えてもルールを変更する必要がない。

GeoIPIP Geolocation Rule

IPアドレスの所属国や地域で照合するルールの種類で、データはコアに同梱されるGeoIPデータベースを利用する。典型的な記述例は GEOIP,CN,DIRECT で、中国本土のIPには直接接続することを意味する。

GEOSITEDomain Set Rule

あらかじめ用意されたドメイン一覧で照合するルールの種類で、データベースは多数のドメインをサイトの分類別にまとめて管理する。1つのGEOSITEルールで数百〜数千のドメインをカバーでき、設定量を大幅に削減できる。

出力先の3分類DIRECT / PROXY / REJECT

DIRECTはプロキシを経由しない直接接続、PROXY(またはポリシーグループ名)は指定ノードへの転送、REJECTは接続の拒否を意味する。各ルールは最終的にこの3種類のいずれかへ振り分けられ、REJECTは広告ドメインのブロックによく使われる。

SET-04

設定とサブスク

6 TERMS

YAMLConfig Format

Clashの設定ファイルで使われるテキスト形式。インデントで階層構造を表現し、空白の扱いに厳格。手動編集時はスペース2つのインデントを統一する必要があり、インデントの誤りは設定の解析失敗やコアによる読み込み拒否に直結する。

Base64サブスクBase64 Subscription

ノードリンクの一覧をまとめてBase64エンコードした形式で返されるサブスクで、初期のクライアントで広く採用されていた。Clash系クライアントはYAML構造を必要とするため、Base64サブスクを入手した際は通常サブスク変換が必要になる。

サブスク変換Subscription Conversion

あるサブスク形式を別の形式に変換するサービスやツールで、一般的な形式からClashのYAML形式へ変換するケースが多い。変換処理でノードやルールが再構成される。第三者のオンライン変換サービスを使う場合、サブスクのリンクがそのサービスを経由することになるため、リスクを自身で判断する必要がある。

Fake-IPDNS Mode

DNS処理方式の一種で、クライアントはまず予約アドレス帯の仮想IPを返し、アプリが通信を確立する際にドメイン名でルール照合を行う。実際の名前解決を省くことで初回接続時の遅延を抑え、DNS汚染が振り分けの精度に与える影響も軽減できる。

DNSリークDNS Leak

プロキシが有効な状態でも、ドメイン名解決の要求だけが直接ローカルのISPのDNSへ送られてしまう現象。通信自体は成立するが、アクセス先のドメインが露出してしまう。TUNモードの有効化やコアによるDNS処理への切り替えで回避できる。

User-AgentUA(サブスク取得時)

HTTPリクエストヘッダーに含まれるクライアント識別情報。サブスクサーバーによってはUAごとに異なる形式の内容を返したり、特定のUAのみ取得を許可したりする場合がある。サブスクの更新に失敗する際は、クライアント設定で取得用UAの変更を試すとよい。

SET-05

クライアントとコア

5 TERMS

コアCore

実際に通信の転送、ルール照合、プロトコル処理を行うコマンドラインプログラムで、GUIクライアントはその操作画面にすぎない。コアのバージョンによって対応プロトコルや設定項目が決まり、同じ設定ファイルでもコアが異なれば動作が変わる場合がある。

mihomo旧名 Clash.Meta

現在主流のClash系コアで、コミュニティがClash Metaを引き継いで開発を継続している。以前のコアと比べ、Hysteria2やTUICといった新しめのプロトコルへの対応が追加された。Clash Verge RevやFlClashなどのクライアントに内蔵されている。

TUNモードTUN Mode

仮想ネットワークアダプタを作成し、ネットワーク層で全通信を処理する方式で、アプリがシステムプロキシに対応しているかどうかに依存しない。コマンドラインツールやゲームクライアントなどの場面で必要になる。有効化には通常管理者権限やシステム拡張機能の許可が必要。

Clash Verge RevGUI Client

コミュニティが開発するクロスプラットフォームのGUIクライアントで、mihomoコアを内蔵し、Windows、macOS、Linuxに対応する。Clash for Windowsの開発終了後、デスクトップ向けの代替としてよく使われており、TUNモードやサブスクの定期更新にも対応する。

GUIクライアントGraphical Client

コアに操作画面を提供するアプリで、サブスク管理、ノード切り替え、システムプロキシのオン/オフといった日常操作を担う。GUIごとに画面や対応プラットフォームは異なるが、内蔵コアの機能自体はほぼ同じで、選ぶ際は対応プラットフォームや使い勝手を基準にするとよい。

NEXT STEP・用語を確認した後は

用語集で分かるのは「その言葉が何を指すか」だけ。設定操作は使い方ガイドで手順を確認し、インストールから振り分けまでの全体フローはトラブル解決の完全ガイドで確認、個別の疑問はヘルプセンターで分類から検索できる。